休学中ですブログ

大学を休んでいる間、サボらないための日記

錯覚とうにょうにょ

久しぶりに昔の集まりに顔を出したら、カップルがたくさんできていて驚いた。 なんというか、恋愛は脳のバグ派なので、バグりまくってるじゃんという印象である。話を聞いて、寂しい人や拗らせている同士がくっついたんだなあという感想を抱く。不甲斐ない自…

落し物の視界

落し物が好きだ。 なぜ好きかを突き詰めていくと、見過ごされるものへの共感、という結論になった。 所有者の不注意で失せ物になり放って置かれる姿に、なりたくてなったわけでない苦労をしてきた自分を重ねているのだろう、という見立てである。どこまでも…

無題4

小学生の時に拾った、プラスチックのハートを今も持っている。 物持ちがいいというか、捨てられない。 当時はそれこそ宝石のように見えていた。 そういう宝物が、実家の引き出しに溢れています。

世渡りには向かないが

先日建築家の方のお話を聞いた。建築を仕事として本格的にやりたいとはもう思わないだろうが、やっぱり話を聞くのは楽しい。 面白かった話① どんな建築を作るか決めきれずにもじもじした時期が数年あったが、とりあえず名前をつけたら、そこからアイデアが出…

ほんとうに好きだったもの、あるいは適性について

17歳の時分に建築をやろうと思った。 受験を見据えた時に、大学でものを作れそうな分野がそれだけだったからだ。 ものづくりや創作は好きだった。絵でも文章でもなんでもやった。 だけど一番好きなのは、完成されたものを愛でることだったかもしれない。多く…

分かりやすい物語

フィクションに分かりやすさは必要なのだろうか。 解釈の余地がある作品、ひねった作品がよりいいものだと信じていた。しかし、めちゃくちゃ王道な、ひねりのないストーリに感動して泣いている人たちを見て、いい作品ってなんなんだろう…と思わずにはいられ…

深夜のファミレス

深夜のファミレスはいつまで存在するのか/できるのかについてたまに考える。 小説や漫画を読んでいると、しばしば、「深夜のファミレスに友達を呼び出す」みたいな記述が見受けられる。これまではふむと読み流していたが、ファミレスの人手不足の話を聞いた…

スイッチ

引き続き、配慮を受けた感想の続き。 できないことを明らかにして活動するのは、かなり気持ちが楽だったが、困ったこともあった。それは、私は日常会話では比較的どもる頻度が少ないのだが、そこでもうまく話せなくなったことだった。どうやら、流暢に話せる…

弱みを差し出すこと

いま諸事情により、吃音ということを明かして活動をしている。これまでは周囲に吃音と明示せずに乗り切ってきた人間なので、自分にしては一歩階段を登ったというか、降りたというか、とにかく思い切ったチャレンジだ。 メモがわりに、最中で感じたメリットと…

はしやすめ

芸術家が作品を展示するギャラリーという場所がある。 それの語源は、洞窟で、広い空間に出るまでの細い道のこと。 またそれは、ラテン語で産道という意味を持つ。 という話を聞いて、文字通り生みの苦しみだなあ、と思うなどした。 ーー どうでもいい話 つ…

言葉以前の言葉

(写真家Iさんのお話の続き) 話の中で、Iさんが特に力を込めておっしゃっていたことがあった。「言葉で表現できるなら写真なんて撮らなくていい」。直感的にその台詞に惹かれた。それがなぜかと考えていたところ、自分がうっすらと感じていたインスタへの嫌…

それしかできなかった

前置きーープロの写真家のIさんから直接お話を伺う機会を得た。そこでの会話が、とても刺激的だったので、記録のために記しておく。 その方は、世界中を旅しながら写真を撮ったり本を書いて暮らしている方で、淡々とした口調ながら、後ろにある重厚な経験と…

ずっとモヤモヤしてること

仲間とともに閉じた集団を作り、そこから離れると死ぬ、みたいな考え方あるいは処世術を身につけた人が苦手だ。一人で生きていく可能性を考えること自体できなくなっている感性が。 面白いことないかなーっていう人を見かけるたびに殴りたくなる。それはお前…

未来は流れてこない

親には好きとも嫌いとも言い難い複雑な感情を抱いているが、彼らは個々の人間としてはいい人たちだとは思う。また、そのことに関して恵まれたと思っている。 この歳になっても、ご飯を作ってもらえることに若干の罪悪感を感じつつも、私は何もしなくていい。…

iPhoneカメラマン

作品の物撮り以外、写真をほぼiPhoneで撮る。SEなので、最新機種に比べたらそりゃあ画質は良くない。しかし、良い機器を用いると、深く考えなくてもいい写真が撮れてしまうのが恐ろしいのだ。なんとなく出来てしまうことほど恐ろしいことはない。 大学の設備…

北より便り その4

朝一番で欠航が決まった。実は人生で初めての欠航だ。一人だったら慌てふためいていたかもしれないが、幸いにも親がいたので助かった。とりあえず代機をとるため空港に向かう。 北海道の空は曇りだが降ってはいない。車のラジオからは、和歌山で川が決壊だと…

北より便り その3

朝食を食べたその足で、ホテル近くの白ひげの滝を見にいく。渓谷にかかる橋の上から滝を見られ、確かに絶景だった。白ひげの滝と青い池は繋がっているようで、遠くの川底が青く見えた。今手を滑らしたら確実におじゃんだな、と震えながら写真を撮る。 その後…

北より便り その2

札幌に泊った翌日、まずピリカコタン(アイヌ文化交流センター)に行った。ここは名前の通り、アイヌ文化を学べる施設だ。一番の特徴は、展示品がレプリカのため、触りまくれるところである。独特の文様が刺繍された着物や、木の食器たち、鮭の革靴など、ア…

北より便り

知らない土地に行くのが好きだ。なので、北海道に行ってきた。 しばらく海外が続いていたので、保安検査の簡素さにびびる(国際線と同じ基準だと思い込んでいた)。飛行機で2時間ほど飛ぶ。地図で見ると、目的地である千歳空港とロシアのウラジオストクはだ…

草むらとロマンチシズム

[ロマンチシズム] 空想的で情緒・感傷を好む精神的傾向。特に十八世紀末から十九世紀初めにかけてヨーロッパに流行した文芸上の傾向。古典主義に反抗し、個性を重んじ、知性より感情の優越を強調。浪漫主義。 ーー 花火を見に行った。土手に座って開始を待つ…

引き出しを壊す

引き出しを有効活用できない人間である。 インテリア誌を立ち読みしていると、しばしば、収納特集!のような見出しが目につく。それをふむふむと読みながら、片付けという概念は面白いな、でも自分には向いていないな、と思う。 カテゴライズが苦手だ。全て…

遊牧民になりたい

後輩がモンゴルに行ったという話を聞いたり、祖母が遊牧民だという子の話を聞いてから、にわかに、「遊牧民になりたい」という夢ができた。こうもすんなり言葉が出てくるということは、潜在的に憧れがあったのだろうか。考えてみると、子供の頃に読んだ物語…

花で囲まれた写真のこと

花で囲まれた、綺麗な女の子の写真をネットで見た。あ、いいな、と思って、写真が貼られた記事を読み進める。間も無く気がついた。これは遺影だ。 モノでもコトでも、第一印象とのギャップに気がつく瞬間はいつも、時間が止まるようだ。敬愛する深澤直人が、…

グルーガンとやけど

久しぶりに、超短時間で手を動かしてものを作った。 地球のためにとか誰のためになど考えずに、一心不乱に手を動かす。できたものは、予想外に褒めてもらえた。 嬉しかった。 結局、私のもの作り好きは、こういうシンプルな感情から始まってるんだよなと思う…

病めるものは

「かわいい」と言われる。 「なんだかんだ大丈夫でしょ」と言われる。 その度に違和感と、少しの苛立ちを感じる。 それは、安易にそう口にしてしまう想像力の欠如と、その発言の裏にある自尊心の低さ、そして裏返しとしての歪んだ自己愛に対してなのだと思う…

サバイバーのDNA

早朝から海に行った。親が釣りに行くと言ったので、便乗したのだ。実家暮らしの特権である。 ところで、親に対する複雑な感情を、どう言葉にしていいか未だに分からない。成長すればするほど分からなくなる感じがする。一人の人間として親を判断できる知性を…

就職がこわい話

腹をくくって就活に向き合い始めた(遅い)。 手始めに自己分析と、仕事や人生や働き方に関する本を手当たり次第に読んでいる。その中で、『就職がこわい』という香山リカさんの本に出会った。 香山リカさんの本をきちんと読んだのは初めてだった。タイトル…

倒錯した美意識

「わたし、孤独耐性はあると思ってますけどね」 「それは違うと思う」 「ほんとうに孤独な人はそんなこと言わない」 「一般家庭で生まれ育った人が、孤独になるのは無理だよ」 「誰にも言葉が通じない、誰からも話しかけられない、その状態がずうっと続く、…

境界線を引く

長いこと正論と綺麗事を振りかざす人が苦手だった。さらに、最近正論で追い詰められて泣いたので、より苦手になった。正しいことはいいことだと思うが、使いどころを間違えると再起不能なほど打ちのめされる場合があるので、人間って合理的じゃないなあ、と…

日常は続く、ゆっくりと坂を転がりながら

(これを書いている)本日選挙があったので選挙の話をします。 私が自主的に選挙に行ったのはこれで3回目だ。初めての時は、何も調べずに行き、適当に目についた名前を書いた。2回目には、事前にネットでマニフェストを調べた。今回は、政見放送を見たり各政…