ただの日記を大げさに書いてみる。その一
四月某日。久しぶりに東京に赴く。行きの夜行バスが二時間遅れた。その原因が、高速道路で死体が見つかったからだという。なんともサスペンシブな(そんな英単語は存在しない)幕開けである。
一日目。人に会い、人に会い、猫に会い、人に会う。
銀座のギャラリーで展示を見た後、気になっている会社に伺い、面談をしてもらった。いわゆるまともなメーカーでは面白いね、と言われるだけだったが、そこではそれだけではなく興味を持ってもらえて、自分の能力がフィットする場所を探すのは大切だなあと思うなどする。
その後、大好きなカフェに行こうとするが、道を間違えて新宿を徘徊する。どうして同じ名前の店が複数軒あるのか。そのお店は猫を二匹飼っており、猫が椅子に乗ってきたり、店主が猫のポストカードを配ってくれたりと、猫好きの天国のようなお店なのである。俳諧の末無事たどり着き、店内で癒される。
夕方、本旅行のメインイベントである佐藤オオキさんのトークイベントに赴く。もともと人に勧められて参加したのだが、思っていたより面白く、また、佐藤氏がイケメンだった。そして、グローバルに活躍するクリエイティブ系の人々は、顔つき目つきがなんとなく似ているなあと感じた。なんだろう、純粋な目をしている。疲れすぎて怪我をした話すら面白そうに話す氏に、やはりなんにでも楽しみや興味深い点を見出す視点(虫眼みたいな)がその理由なのかと考える。
その後、イベントに誘ってきた友人と、友人の会社の方とご飯にいく。わざわざ東京のイベントを勧めてきたのだから、紹介ぐらいしてや!と頼んだのだ。全員年齢は同じだが社会的地位が異なる(社会人2年目、新卒、学生)という、図らずも多様性の象徴のような会になった。
二人と別れ、夜も遅いので、別の友人宅に泊めてもらう。大学卒業以来に会うので、色々話をしながら気づけば寝ていた。
しかし文字にすると長い一日だな。つづく。