休学中ですブログ

大学を休んでいる間、サボらないための日記

2019-08-01から1ヶ月間の記事一覧

言葉以前の言葉

(写真家Iさんのお話の続き) 話の中で、Iさんが特に力を込めておっしゃっていたことがあった。「言葉で表現できるなら写真なんて撮らなくていい」。直感的にその台詞に惹かれた。それがなぜかと考えていたところ、自分がうっすらと感じていたインスタへの嫌…

それしかできなかった

前置きーープロの写真家のIさんから直接お話を伺う機会を得た。そこでの会話が、とても刺激的だったので、記録のために記しておく。 その方は、世界中を旅しながら写真を撮ったり本を書いて暮らしている方で、淡々とした口調ながら、後ろにある重厚な経験と…

ずっとモヤモヤしてること

仲間とともに閉じた集団を作り、そこから離れると死ぬ、みたいな考え方あるいは処世術を身につけた人が苦手だ。一人で生きていく可能性を考えること自体できなくなっている感性が。 面白いことないかなーっていう人を見かけるたびに殴りたくなる。それはお前…

未来は流れてこない

親には好きとも嫌いとも言い難い複雑な感情を抱いているが、彼らは個々の人間としてはいい人たちだとは思う。また、そのことに関して恵まれたと思っている。 この歳になっても、ご飯を作ってもらえることに若干の罪悪感を感じつつも、私は何もしなくていい。…

iPhoneカメラマン

作品の物撮り以外、写真をほぼiPhoneで撮る。SEなので、最新機種に比べたらそりゃあ画質は良くない。しかし、良い機器を用いると、深く考えなくてもいい写真が撮れてしまうのが恐ろしいのだ。なんとなく出来てしまうことほど恐ろしいことはない。 大学の設備…

北より便り その4

朝一番で欠航が決まった。実は人生で初めての欠航だ。一人だったら慌てふためいていたかもしれないが、幸いにも親がいたので助かった。とりあえず代機をとるため空港に向かう。 北海道の空は曇りだが降ってはいない。車のラジオからは、和歌山で川が決壊だと…

北より便り その3

朝食を食べたその足で、ホテル近くの白ひげの滝を見にいく。渓谷にかかる橋の上から滝を見られ、確かに絶景だった。白ひげの滝と青い池は繋がっているようで、遠くの川底が青く見えた。今手を滑らしたら確実におじゃんだな、と震えながら写真を撮る。 その後…

北より便り その2

札幌に泊った翌日、まずピリカコタン(アイヌ文化交流センター)に行った。ここは名前の通り、アイヌ文化を学べる施設だ。一番の特徴は、展示品がレプリカのため、触りまくれるところである。独特の文様が刺繍された着物や、木の食器たち、鮭の革靴など、ア…

北より便り

知らない土地に行くのが好きだ。なので、北海道に行ってきた。 しばらく海外が続いていたので、保安検査の簡素さにびびる(国際線と同じ基準だと思い込んでいた)。飛行機で2時間ほど飛ぶ。地図で見ると、目的地である千歳空港とロシアのウラジオストクはだ…

草むらとロマンチシズム

[ロマンチシズム] 空想的で情緒・感傷を好む精神的傾向。特に十八世紀末から十九世紀初めにかけてヨーロッパに流行した文芸上の傾向。古典主義に反抗し、個性を重んじ、知性より感情の優越を強調。浪漫主義。 ーー 花火を見に行った。土手に座って開始を待つ…

引き出しを壊す

引き出しを有効活用できない人間である。 インテリア誌を立ち読みしていると、しばしば、収納特集!のような見出しが目につく。それをふむふむと読みながら、片付けという概念は面白いな、でも自分には向いていないな、と思う。 カテゴライズが苦手だ。全て…

遊牧民になりたい

後輩がモンゴルに行ったという話を聞いたり、祖母が遊牧民だという子の話を聞いてから、にわかに、「遊牧民になりたい」という夢ができた。こうもすんなり言葉が出てくるということは、潜在的に憧れがあったのだろうか。考えてみると、子供の頃に読んだ物語…

花で囲まれた写真のこと

花で囲まれた、綺麗な女の子の写真をネットで見た。あ、いいな、と思って、写真が貼られた記事を読み進める。間も無く気がついた。これは遺影だ。 モノでもコトでも、第一印象とのギャップに気がつく瞬間はいつも、時間が止まるようだ。敬愛する深澤直人が、…

グルーガンとやけど

久しぶりに、超短時間で手を動かしてものを作った。 地球のためにとか誰のためになど考えずに、一心不乱に手を動かす。できたものは、予想外に褒めてもらえた。 嬉しかった。 結局、私のもの作り好きは、こういうシンプルな感情から始まってるんだよなと思う…

病めるものは

「かわいい」と言われる。 「なんだかんだ大丈夫でしょ」と言われる。 その度に違和感と、少しの苛立ちを感じる。 それは、安易にそう口にしてしまう想像力の欠如と、その発言の裏にある自尊心の低さ、そして裏返しとしての歪んだ自己愛に対してなのだと思う…

サバイバーのDNA

早朝から海に行った。親が釣りに行くと言ったので、便乗したのだ。実家暮らしの特権である。 ところで、親に対する複雑な感情を、どう言葉にしていいか未だに分からない。成長すればするほど分からなくなる感じがする。一人の人間として親を判断できる知性を…