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大学を休んでいる間、サボらないための日記

巴里・独逸旅行記1

 ブログ更新をサボって旅に出ていた。タイトルにもあるように、パリとフランクフルトに行っていた。人生初ヨーロッパ進出である。飛行機に長時間乗ると死ぬという妄想がなんとなくあったのだが、無事生還して、そんな戯言も言わなくなった。成長とはこのことか。

 

 全部で八日間の日程で、うち二日は移動に費やされたため、実質六日間の旅程である。結論からいうと、観光のためだけにヨーロッパに行くのは時間とお金の無駄かな……と感じた。知り合いに会うや留学などの目的があればいいと思う。しかし、ただ美味しいものを食べ綺麗な景色を見るという点では、日本で十分間に合うのである。このご時世、現地に行かないと買えないものもほぼなく、では何を求めるのかというと経験を欲するのだが、名所めぐりだってGoogleMapがあれば出来てしまうのだ。なので、多くの人に共有される場所・モノではなく、人やイベントを見に行くのが、旅先でしか得られない経験のために必要だろうと感じた。

 ネットで検索すれば、世界遺産の写真が見られる。ガイドブックには見るべきものが詳細に書かれている。つまらない世界にきてしまったなと思う。飛行機の搭乗時間が長すぎて退屈だったので、ホモ・サピエンス全史を読んでいた(とても分厚く、いい足置きになる)。その中に、経験を重んじる価値観は近年生まれた、というような記述があり、例として妻の機嫌をとるためにヨーロッパ旅行に連れていく夫が出ていた。行きの飛行機の中で私はそれを読み、皮肉な気持ちになったのだった。ヨーロッパに行けば何か素晴らしい経験ができると信じていた私は、この妻と同じだ。旅はいいものだと思う。しかし、旅先にあるのは地続きの日常でしかない。海を隔ててもそれは同じであるということが、今回身に沁みて分かった。

 

続く